Surgery
orthodontics
外科的矯正治療
Surgery
外科的な矯正治療とは?

上顎と下顎の水平的・垂直的なバランスの不調和が著しく、矯正治療だけでは十分な咬み合わせやバランスの良い顔貌を確立することが困難な場合に、アゴの外科的手術を併用することで、咬み合わせおよび顔貌を改善する治療です。
臨床症状としては、
- 前歯でものが噛み切れない(開咬)
- 下アゴが出ている(下顎前突、反対咬合)
- 下アゴが小さく、上の前歯が出ている(上顎前突)
- 顔が曲がっている(下顎偏位)
- 睡眠時無呼吸障害(いびき等)
これらを改善するためには外科的矯正治療が適応となることが多いです。
美容外科と混同をされる方が多いですが、外科的矯正治療は顎機能診断の結果、顎矯正手術が必要と診断をされた患者様のみ受けることができる保険適応の治療です。
Flow
外科的な矯正治療の流れ
Step
ご来院・受付
お待たせしないため、お手数ですがご予約をお願いします。
このホームページからのネット予約も可能です。診療時間
月火木金
10:00〜13:00/15:00〜19:00
土
09:00〜12:30/14:00〜18:00
第三日曜
09:00〜12:00/13:00〜16:00
休診日
水曜 祝日 日曜(第三日曜は診療)Step
ご相談・カウンセリング
〈30~45分〉お口の中の診査とご説明に必要な最低限のレントゲン撮影などを行い、現在の状態とおおよその治療方針について説明します。矯正治療に関する一般的なお話もさせていただきます。心配事や質問なども遠慮せずにおっしゃって下さい。また、様々な矯正治療の装置を実際に手にとってご覧いただけます。
Step
精密検査・顎運動測定・筋電図測定検査〈90分〉
治療計画をたてる際に必要な精密検査(レントゲン撮影、CT検査、お口やお顔の写真撮影、歯型の採取など)を行います。
下あごの動きや、顔の筋肉の活動性を測定します。Step
診断(治療計画の説明)〈30分〉
精密検査の結果を元に、治療計画をお話しします。患者さんのご希望などをふまえ、治療方針や方法を提示し、メリット・デメリットをよくご理解していただいた上で、一緒に治療計画を決定します。
Step
術前矯正治療開始〈45分〉
上アゴまたは下アゴに矯正装置をつけます。
→術前矯正治療中〈30~60分〉
約3〜5週ごとの来院となります。装置の調整、歯ブラシの指導やお口の中のお掃除などを行います。
顎の手術前に半年〜1年半ほど矯正治療を行い、手術後にしっかり咬めるよう想定して調整をしていきます。Step
入院、顎矯正手術
術前矯正治療が終わる段階で、手術時期を相談させていただきます。
顎矯正手術前には、手術シュミレーションを行うことで、より正確で安全な手術を計画していきます。日程が決まり次第、提携医療機関に入院、顎矯正手術を受けていただきます。
提携医療機関
- 福島県立医科大学附属病院(福島市)
- 大原綜合病院(福島市)
Step
術後矯正治療
顎の手術終了後は、しっかりかみ合わせるために、仕上げの矯正治療を行います。術後矯正治療中は3-5週毎の通院となります(30-45分)。期間は6か月から1年程度になります。
Step
矯正装置撤去 保定装置(リテーナー)・
経過観察開始〈75分〉矯正装置を外します。咬み合わせが安定するまで、後戻り防止の保定装置を使用していただきます(約2年間)。
→保定・経過観察中〈30分〉
3〜6か月ごとの来院となります。咬み合わせと保定装置のチェック、歯ブラシの練習やお口の中のお掃除などをします。
矯正治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 矯正治療の一般的な治療費は60万~150万円、一般的な治療期間は2~3年、一般的な治療回数は24~36回となります。使用する装置、症状や治療の進行状況などにより変化しますので、参考程度にお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
- 機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
- 最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
- 治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生えそろっている場合は、一般的に1年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~2年、永久歯がすべて生えそろったあとに行なう第2期治療で1~2年半を要することがあります。
- 歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
- 装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
- ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
- 治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
- 歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
- 装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
- 治療後に、親知らずの影響で歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
- 加齢や歯周病などにより、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
- 矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
外科矯正治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 公的健康保険対象となるのは、自立支援医療(育成医療・更生医療)指定医療機関または顎口腔機能診断施設の指定を受けた医療機関のみとなります。指定を受けていない医療機関での外科矯正治療は、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
- 手術は全身麻酔のもとで行ないます。
- 2~3週間程度の入院が必要となり、入院前には検査のために通院していただきます。
- 手術後は部分的な麻痺やしびれが出たり、まれに鼻の変形が見られることがあります。
- 骨を固定するために頬側からビスを入れてプレートを留める場合、数ミリの切開が必要となることがあります。ただし、ほとんどわからない程度の小さな傷です。
- 手術後しばらくは口があまり開かないので、食生活に不都合を感じることがあります。
- 手術後半年から1年くらいで、プレート除去手術のため再度1週間程度の入院が必要となることがあります。